歯科用CTによる根管の3D診断でわかること
2026年10月31日

横浜市神奈川区
根管治療
歯科用CT
大口駅徒歩1分
「レントゲンでは異常が見当たりませんね。しばらく様子を見ましょう」
そう言われたのに痛みが続いている。あるいは、何度も根管治療をしているのに一向に良くならない。そういう経験をお持ちの方は、少なくないと思います。
横浜市神奈川区・大口駅西口から徒歩1分のティースホワイト横浜デンタルクリニックです。こうしたケースの多くは、歯科医師の腕の問題ではなく、「見えていなかった」ことが原因です。そして見えるようにする手段のひとつが、歯科用CTによる立体診断です。
この記事では、CTで何がわかるのか、なぜレントゲンだけでは足りないのかを解説します。
レントゲンの限界 ── 立体を、平面に押しつぶしている
まず前提として、通常のレントゲン(デンタル・パノラマ)は非常に優れた検査です。手軽で、費用も抑えられ、多くの情報が得られます。
ただし、決定的な弱点があります。3次元の立体構造を、2次元の平面に投影しているということです。これによって、次のような問題が生じます。
重なって見えなくなる
歯の根が3本あっても、レントゲン上で重なっていれば1〜2本にしか見えません。奥にもう1本隠れていても、判別できないことがあります。
奥行き(頬側か舌側か)がわからない
病巣がどの根の、どちら側にあるのか。平面画像からは判断できません。外科処置を検討する際、これは致命的な情報不足になります。
病巣が「写らない」ことがある
これが最も重要な点です。根の先に炎症が起きていても、周囲の骨がまだ十分に残っていれば、レントゲンには影として写りません。研究上も、レントゲンで根尖病巣が確認できるようになるのは、骨の破壊がある程度進んでからだとされています。つまり「レントゲンで異常なし」は、「病巣がない」とイコールではないのです。
歯科用CT(コーンビームCT)とは
CTは、多方向から撮影したデータをコンピューターで再構成し、あらゆる断面と立体像を得られる装置です。歯科用CT(コーンビームCT)は、医科用CTとは設計思想が異なります。
歯や骨の細かな形態を診るために最適化された装置、とお考えください。
CTでわかる、6つのこと
1.根管の「本数」
これが最大の価値かもしれません。根管の数には個人差があり、教科書どおりとは限りません。代表的なのが、上顎の第一大臼歯にあるMB2と呼ばれる根管です。存在率は高いにもかかわらず、入口が極めて細く、見落とされやすい。ここに感染源が残っていれば、他をどれだけきれいにしても治りません。下顎第一大臼歯に4本目の根管が存在するケースも同様です。「何度治療しても治らない」歯の相当数が、この見落としに起因します。
2.根管の「形と曲がり方」
まっすぐな根管ばかりではありません。S字状に2回曲がっているもの、途中で枝分かれしているもの、2本の根が癒合した樋状根(といじょうこん)など、形態は多様です。事前に形がわかっていれば、器具の選択と進め方を設計できます。わからないまま進めれば、根管の壁を突き破ったり、器具を折ったりするリスクが上がります。
3.根尖病巣の「正確な大きさと位置」
平面では判別しづらい病巣の広がりが、立体的に把握できます。治療の要否と、外科処置が必要かどうかの判断が変わる部分です。
4.穿孔(パーフォレーション)の位置
過去の治療で根の壁に穴が開いている場合、その位置と大きさを特定できます。MTAセメントで封鎖できるかどうかの判断材料になります。
5.歯根破折の可能性
破折線そのものがすべて写るわけではありませんが、破折に特徴的な骨の吸収パターンから、可能性を推定できます。残せるか、抜歯かの分岐点になる情報です。
6.周囲の重要な構造との位置関係
下あごには下顎管(太い神経と血管の通り道)、上あごには上顎洞があります。根の先がこれらにどれだけ近いかを事前に把握しておくことは、安全な処置のために不可欠です。なお、上の奥歯の痛みが実は上顎洞炎(副鼻腔炎)によるものだった、というケースもCTで判別できます。
CTが「診断を変える」ケース
実際の臨床では、次のような場面でCTが決め手になります。
| ケース | CTでわかったこと |
|---|---|
| 何度治療しても治らない | 未処置の根管が見つかり、そこを処置したところ改善 |
| 他院で抜歯と言われた | 病巣の範囲が限定的で、歯根端切除術で対応できると判明 |
| どの歯が原因かわからない痛み | 隣の歯、あるいは上顎洞が原因と判明 |
| 治療計画を事前に立てたい | 根管の本数・形態がわかることで、必要な時間と手順を設計できる |
被ばくについて心配な方へ
「CTと聞くと放射線が心配」というお声をよくいただきます。数字で見ていただくのが、いちばん安心につながると思います。
| 項目 | おおよその被ばく量 |
|---|---|
| 歯科用CT(1回) | 0.01〜0.1 mSv程度 |
| 歯科用デンタルレントゲン(1枚) | 0.01 mSv程度 |
| 東京〜ニューヨーク間の航空機往復 | 0.1〜0.2 mSv程度 |
| 日常生活で自然に受ける放射線(1年間) | 約2.1 mSv |
歯科用CTの1回の撮影は、私たちが日常生活で1年間に自然に浴びる放射線量と比べて、ごくわずかです。飛行機で一度海外へ往復するのと同程度、という説明がイメージしやすいかもしれません。
もちろん、必要のない撮影は行いません。診断上の必要性がある場合にのみ、ご説明したうえで撮影します。
妊娠中の方、妊娠の可能性がある方は、必ず事前にお申し出ください。
ただし、CTがあれば治るわけではありません
ここは正直にお伝えしておきたい点です。CTは診断のための装置であり、治療する装置ではありません。
「4本目の根管があるとわかった」としても、直径0.1mm以下の入口を実際に見つけ、器具を通し、清掃するのは別の技術です。ここで必要になるのがマイクロスコープ(歯科用顕微鏡)です。
CT
治療前に、根の中がどうなっているかの「地図」を手に入れる
マイクロスコープ
治療中に、実際にその場所を「見ながら」処置する
この2つは、どちらか一方では機能しません。地図があっても暗闇では歩けませんし、明かりがあっても地図がなければ迷います。当院では、CTによる事前診断とマイクロスコープ下での処置を組み合わせ、大学病院の歯内療法学分野で研鑽を積んだ歯科医師が治療にあたっています。
費用と撮影について
「なぜこの治療が必要なのか」を、言葉だけでなく画像で理解していただくこと。当院が説明を重視している理由がここにあります。
まとめ
治療が長引いている方、原因のはっきりしない痛みでお困りの方、抜歯と言われて迷っている方。まずは、いま根の中で何が起きているのかを一緒に確認するところから始めませんか。
セカンドオピニオン(保険適用外)にも対応しています。ご相談等、お気軽にお問い合わせください。LINEでも随時ご相談を受け付けています。
アクセス・診療案内
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最寄り駅:JR大口駅西口から徒歩1分/横浜駅・新横浜駅から2駅(約5分)
診療時間:
9:00〜17:45(土曜は17:00まで/お昼の時間帯も休まず診療)
休診日:日曜・祝日
菊名・鶴見・新子安・妙蓮寺・白楽・東神奈川からもご来院いただいております。根管治療・CT診断に関するご相談は、まずお気軽にご連絡ください。
大切な歯のことを、一緒に考えましょう
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