セラミッククラウン
2020年11月2日
上の前歯3本の被せ物をセラミックに変えて欲しいとの
ご相談を受けe-maxクラウンを作成した症例です。
50代 女性
費用 セラミッククラウン(e-max) ¥240,000- 1歯¥80,000×3本分 税別
〈担当の岩科先生からのコメント〉
元々入っていた被せ物は、キワの部分の適合が悪く黒さが目立っており
歯肉との調和が取れていませんでした。歯の先端のラインも天然歯と比べると
不揃いなのが分かります。形態的にも調和が取れていない状態です。
入っていた保険の被せ物はレジン前装冠と呼ばれる裏打ちが金属の被せ物でした。
この被せ物は金属色を隠すために不自然な白さになってしまうことや
キワの部分に金属の黒みが出てしまうことがデメリットとなります。
レントゲンにて土台の歯の状態を確認したところ
メタルコアと呼ばれる金属の支柱が入っていることがわかりました。
メタルコアは歯と比べると非常に硬く歯根破折の原因になります。
近年では柔らかいファイバー製のコアを使うことが推奨されています。
この患者様もメタルコアを除去しファイバーコアに交換しました。
メタルコア除去はダブルドライバーテクニックと言った手法を用いました。
メタルコアに切り込みを入れ2本のドライバーで
回転を加えることでメタルコアを引き抜く手法です。
短時間で歯にかかる負担も少なく非常に歯根に優しい方法です。
3本共に虫歯は全て除去しファイバーコアに交換しました。
e-maxクラウンに合わせて歯牙を形成したところです。
マージンと呼ばれる被せ物と歯質の境目を歯茎のラインより0.5㎜下になるようにしました。
そうすることで境目が目立たなくなり審美性が良くなります。
仮歯を入れている時の写真です。型取り前、型取り後の期間に使用しました。
元々入っていた被せ物をもとに自分が作成しました。
歯肉を押し広げる効果もあるので型取りもセットも非常にやり易くなります。
e-maxクラウンをセットした写真です。形態は周りの歯に馴染んでいますし
歯肉とも調和が取れています。色調も改善し患者様も喜ばれておりました。
デメリットとしては透明感を出しにくいことや、
強い負荷がかかると割れる可能性があることが挙げられます。